郵便物の転送届(e転居)の出し方
転居届を出すと、旧住所あての郵便物が新住所へ1年間・無料で転送されます。申込方法はe転居(Web・郵便局アプリ)・郵便局窓口・ポスト投函の3通り。押さえるべき勘所は2つで、登録までに3〜7営業日かかることと、1年の起点が「引越し日」ではなく「届出日」であることです。
つまり、遅すぎると引越し直後の郵便物が旧住所に届いてしまい、早すぎると転送期間を先に食いつぶします。引越しの1〜2週間前に申し込むのが最も無駄がありません。
3通りの申込方法をどう選ぶか
| 申込方法 | 受付時間 | 本人確認 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| e転居 (Web・郵便局アプリ) | 24時間 | 本人確認済みの「ゆうID」でログイン | 郵便局に行く時間がとれない人。家族分もまとめて申請できる |
| 郵便局の窓口 | 窓口の営業時間内 | 運転免許証などの本人確認書類を提示 | 書き方に不安がある人。新居の住所が候補に出ないなど、その場で相談したい人 |
| ポスト投函 (転居届の用紙) | いつでも | 本人確認書類の写しを添えて投函 | 窓口に行く時間もネット申請も避けたい人。切手は不要 |
どの方法でも、登録までに3〜7営業日かかる点は変わりません(出典:日本郵便「転居・転送サービス」・2026-07-14確認)。「e転居なら即日で転送が始まる」という説明を見かけますが、公式が案内しているのは3〜7営業日です。e転居の利点は転送が早いことではなく、24時間いつでも申し込めて郵便局に行かずに済むことにあります。
e転居(Web・郵便局アプリ)の手順
- ゆうIDを登録し、本人確認を済ませる(この本人確認が未了だと申請に進めません)
- e転居のフォームで、旧住所・新住所・転居年月日を入力する
- 転居する人の氏名を入力する。同居の家族がいれば、この欄にまとめて入力する
- 入力内容を確認して送信する(申込内容の控えはメールで届きます)
- 登録完了まで3〜7営業日待つ
郵便局の窓口で出す手順
- 本人確認書類を持参する。運転免許証、マイナンバーカード、健康保険の資格確認書、運転経歴証明書、在留カード、特別永住者証明書などが使えます
- 窓口にある転居届の用紙に、旧住所・新住所・転居年月日・転居者の氏名を記入する
- その場で提出する(費用はかかりません)
ポスト投函で出す手順
- 郵便局で転居届の用紙を受け取る
- 必要事項を記入し、本人確認書類の写しを添える
- ポストに投函する。切手を貼る必要はありません
郵便局は、転居の事実を確かめるために旧住所や新住所を訪問して確認することがあります。第三者が勝手に他人の郵便物を転送させることを防ぐための仕組みです。不在時に確認の書面が入っていたら、内容にしたがって対応してください。
転居届の書き方(記入例)
転送先を誤って書くと、郵便物はまったく別の場所へ流れます。特に部屋番号の抜けと、旧住所を新住所と取り違える記入ミスが多いところです。次の5点だけ押さえれば、書き方で迷うことはありません。
- 旧住所:建物名・部屋番号まで書く。ここを省くと、同じ番地の別世帯と区別できません
- 新住所:賃貸借契約書や重要事項説明書の表記どおりに書き写す
- 転居年月日:実際に住み始める日を書く(転送を始めたい日の目安になります)
- 転居者の氏名:転送したい人を全員書く。書かれていない人あての郵便物は転送されません
- 姓が異なる同居人:事実婚やシェアハウスなど姓が違う場合も、転送したい人は個別に記入します
家族の分もまとめて申し込めるか
転居届は、届出を出す人の氏名(提出者)と、実際に引越しして郵便物を転送したい人(転居者)を分けて記入する様式になっています。家族で引越すなら、転居者の欄に転送したい家族の氏名を並べて書けば、1回の申請でまとめて転送できます。家族の一部だけが引越す場合も、その人の氏名だけを転居者欄に書きます。
一方で、転居届は他人あての郵便物を勝手に転送させる悪用の余地があるサービスです。そのため、e転居では本人確認済みのゆうIDでのログインが求められ、窓口では提出者と転居者の本人確認が行われ、ポスト投函では本人確認書類の写しの添付が必要になります。郵便局が転居の事実を訪問で確かめることもあります。本人以外が代理で出せるかどうかは、本人確認をどう満たすかによって扱いが変わります。代理での提出を考えているなら、必要書類を事前に郵便局へ確認してください。
転送されない郵便物と、その対処法
転居届を出しても、すべての郵便物が新住所に届くわけではありません。ここを知らないまま転送に頼ると、カードや公的書類だけが旧住所に届いて差出人へ返される、という事態になります。
| 転送されない・届かないもの | なぜ | 対処法 |
|---|---|---|
| 「転送不要」と表示された郵便物 | 差出人が「この住所にいないなら返してほしい」と指定しているため、転送されず差出人へ返還される | 差出人(銀行・カード会社・行政など)へ直接、住所変更を届け出る |
| 本人限定受取の郵便物 | 名宛人本人が本人確認書類を示し、封筒に書かれた住所または郵便窓口でのみ受け取る仕組みのため | 差出人側の登録住所を新住所へ変更してから発送してもらう |
| 宅配便(ヤマト・佐川など) | 日本郵便のサービスではないため、転居届の対象外 | クロネコメンバーズ、スマートクラブなど各社の会員登録で住所を変更する |
| 通販サイトからの荷物 | 配送業者が日本郵便以外なら転居届では追えない。日本郵便が運ぶ分でも、そもそもの配送先はアカウントの登録住所が使われる | Amazon・楽天など各サービスの配送先住所を自分で変更する |
出典:日本郵便「転居届で転送されない郵便物等はありますか?」(2026-07-14確認)。とくにクレジットカード・キャッシュカード・金融機関や行政からの通知は「転送不要」で送られることが多いと考えてください。転送届は保険であって、住所変更の代わりにはなりません。
転送期間「1年」の起点と延長
| 期間 | 転居届を出した日から1年間 |
|---|---|
| 料金 | 無料 |
| 期間の満了後 | 旧住所あての郵便物は差出人へ返還される |
| 延長 | 期間が満了する前に、あらためて転居届を提出する(自動では延長されません) |
見落とされがちなのが起点で、1年は引越し日からではなく届出日から数えます。引越しの2か月前に出せば、新居で受け取れる期間は実質10か月ほどに縮みます。かといって直前すぎると登録が間に合いません。冒頭で挙げた「1〜2週間前」という目安は、この2つの制約の間をとった位置になります。
延長するにはそのつど転居届を出し直します(自動更新はされません)。ただし延長を重ねるより、転送が効いている1年のうちに差出人側の住所を書き換えるほうが確実です。転送はあくまで、住所変更の連絡漏れを拾うための安全網と考えてください。
いつ申し込むか(タイムライン)
- 引越しの1〜2週間前:転居届を提出
登録に3〜7営業日かかるため、ここが締め切りです。土日祝を挟むとさらにずれる点も見込んでおきます。 - 提出後:申込内容の控えを確認
e転居では申込内容の控えがメールで届きます。旧住所・新住所・転居年月日に誤りがないかをこの時点で確認します。 - 引越し当日〜数日:転送の開始
登録が済んだ郵便物から順に新住所へ回されます。届くまでに通常より1〜2日ほど余分にかかります。 - 転送期間中(1年):差出人へ住所変更を届け出る
銀行・クレジットカード・保険・携帯電話・通販サイトなど、定期的に郵便物が来る先を順に片づけます。 - 1年の満了前:延長するか、住所変更を完了させる
まだ旧住所あてに届くものが残っていれば、転居届を再提出して延長します。
新住所の入力ミスに気づいたら、正しい内容で転居届を出し直すか、郵便局へ連絡して訂正してもらいます。誤った住所のまま登録されると、郵便物が見知らぬ住所へ転送されてしまいます。控えのメールが届いたら、その場で新住所と部屋番号を読み合わせてください。
「住民票を移せば郵便も転送される」は誤り
役所に転出届・転入届を出せば郵便物も自動で新住所に回る、と考えている方が少なくありません。役所と日本郵便は別の組織で、住民票の異動情報が郵便の配達に使われることはありません。役所の届出と郵便の転居届は、それぞれ別に出す必要があります。逆に、転居届を出しても住民票は動きません。住民票を移さずに郵便だけ転送することも、その反対も制度上は可能です。
単身赴任や一時的な仮住まいでは、住民票を動かさずに郵便の転居届だけを出す使い方もできます。この場合に気をつけたいのが、転送の対象は「転居届に氏名を書いた人あての郵便物」だという点です(「転送不要」と表示された郵便物は、氏名を書いていても転送されません)。旧居に家族が残るなら、転送したい人だけを正確に記入してください。書き方を誤ると、旧居に残る家族あての郵便物まで転送先へ回ってしまいます。役所側の手続きは転入届のガイドで扱っています。
郵便物が転送されてこないときの確認手順
「転居届を出したのに届かない」という相談は珍しくありません。原因はだいたい次の5つのどれかで、上から順に確認していくと切り分けられます。
- まだ登録が終わっていない
提出から3〜7営業日は転送されません。土日祝を挟んでいれば1週間以上かかることもあります。まずは日数を数えてください。 - その郵便物が「転送不要」で送られている
カード会社・銀行・行政からの郵便物に多い扱いです。この場合は転送されず差出人へ返還されるので、差出人へ住所変更を届け出るほかありません。 - 宛名の人が転居届に書かれていない
同居家族を書き忘れると、その人あての郵便物は転送対象になりません。転居届を出し直して氏名を追加します。 - 新住所の記入に誤りがある
部屋番号の抜けや番地の誤りがあると、転送先で配達できません。申込内容の控えを確認し、誤っていれば正しい内容で出し直します。 - そもそも日本郵便の郵便物ではない
宅配便や通販の荷物は転居届の対象外です。各社の会員ページで配送先を変更してください。
上記を確認しても届かない場合は、旧住所を管轄する郵便局へ問い合わせます。転送は通常の配達より1〜2日ほど余計にかかるため、締切のある書類(試験の受験票、契約の更新書類など)は転送に頼らず、差出人へ新住所を直接伝えておくのが安全です。
よくある失敗
- 引越し当日に出した:登録まで3〜7営業日あるため、その間の郵便物は旧住所へ配達されます
- 早く出しすぎた:1年の起点は届出日です。転送期間を先に消費してしまいます
- 部屋番号を書かなかった:同じ建物の別の部屋に届く、あるいは配達できずに戻る原因になります
- 同居家族を書き忘れた:書かれていない人あての郵便物は転送されません。姓が違う同居人はとくに漏れやすいところです
- 転送に頼りきった:「転送不要」指定のカード・金融機関・行政からの郵便物は、そもそも転送されません
郵便と一緒に済ませておく住所変更
| 対象 | 手続き先・方法 |
|---|---|
| 宅配便(ヤマト運輸) | クロネコメンバーズの会員ページで住所変更 |
| 宅配便(佐川急便) | スマートクラブの会員ページで住所変更 |
| 銀行・証券 | 各金融機関のアプリ・Webまたは窓口(「転送不要」で郵便が来る代表格) |
| クレジットカード | カード会社の会員ページ |
| 生命保険・損害保険 | 契約中の保険会社(証券番号を準備) |
| 通販サイト | アカウント設定の配送先住所を変更 |
| 運転免許証 | 警察署・運転免許センター(運転免許の住所変更ガイド) |
| 役所の届出 | 転入届・転出届(転入届の手続きガイド) |
引越しに必要な手続きの全体像は引越し手続きの全手順と引越し手続きチェックリストにまとめています。郵便の転送は、そのうちの1項目として早めに片づけておくのが得策です。
よくある質問
転送期間はどのくらい?いつから1年?
転送は「転居届を出した日から1年間」です。引越し日や新住所に届き始めた日からではなく、届出日が起点になります。引越し前に早く出しすぎると、その分だけ実質的な転送期間が短くなります。1年が経過すると、旧住所宛の郵便物は差出人へ返還されます。延長したい場合は、期間が満了する前に転居届をもう一度提出してください。
転送開始までどのくらいかかる?
日本郵便は「転居届を提出してから登録までに3〜7営業日を要します」と案内しています。土日祝を挟むと1週間以上かかることもあるため、引越しの1〜2週間前には申し込んでおくのが安全です。引越し当日に出しても、登録が済むまでの数日間は旧住所へ配達され、転送されません。
家族の分もまとめて申し込める?本人以外でも出せる?
転居届は「提出者」と「転居者(転送したい人)」を分けて記入します。転居者の欄に家族の氏名を並べて書けば、1回の申請でまとめて転送できます。ただし転居届は悪用の余地があるため、e転居では本人確認済みのゆうIDが必要で、窓口では提出者と転居者の本人確認、ポスト投函では本人確認書類の写しの添付が求められます。本人以外が代理で出せるかは本人確認をどう満たすかによるので、事前に郵便局へ必要書類を確認してください。
転送されない郵便物はある?
差出人が「転送不要」と表示した郵便物は転送されず、差出人へ返還されます。銀行・証券会社・クレジットカード会社や、国・自治体からの重要書類に多い扱いです。また本人限定受取の郵便物も、そのままでは新住所で受け取れません。カード類や公的書類は、転送に頼らず差出人側に住所変更を届け出るのが確実です。
宅配便(ヤマト・佐川)も転送される?
転居届は日本郵便のサービスなので、ヤマト運輸・佐川急便などの宅配便は対象外です。ヤマトはクロネコメンバーズ、佐川はスマートクラブといった各社の会員サービスで住所を変更します。通販サイトも、アカウントに登録した配送先を自分で変更する必要があります。
転居届を出さないとどうなる?
旧住所宛の郵便物は、そのまま旧住所に配達されるか、宛先不明として差出人に返還されます。次の入居者がいる場合、クレジットカードの明細や税・年金の通知といった個人情報を含む郵便物が他人の手元に届くおそれがあります。転送届は無料なので、引越しが決まった時点で出しておいてください。
e転居の住所入力で新居の番地が出てこない場合は?
新築の建物や分譲地では、住所データが未登録で候補に出ないことがあります。その場合は郵便局の窓口で相談し、転居届の用紙に手書きで記入して提出するのが確実です。番地や部屋番号の入力を誤ると転送先に届かないため、賃貸借契約書や重要事項説明書の表記どおりに書き写してください。
転送期間が終わる前に、やっておくことは?
1年の転送はあくまで猶予期間です。この間に、銀行・クレジットカード・保険・携帯電話・通販サイトなど、定期的に郵便物が届く差出人へ住所変更を届け出てください。転送に頼り続けると、期限の切れた瞬間に重要書類が差出人へ返還され、契約上の不利益(明細や更新書類の不着)につながります。
海外へ引越す場合も転送できる?
転居・転送サービスは国内の住所が対象で、海外の住所へは転送できません。海外赴任では、国内の実家などを転送先に指定する、郵便物を電子明細に切り替える、私書箱・郵便物転送の民間サービスを使う、といった方法を組み合わせます。
会社(法人)の移転でも転居届は出せる?
会社・団体の移転でも転居届を提出できます。日本郵便は、会社・団体の転居についてもe転居・郵送・窓口のいずれの方法でも申し込めると案内しています(提出者の本人確認資料が必要です)。ただし開業や閉業に伴う届出は窓口またはポスト投函に限られます。法人の移転手続き全体は法人の引越しガイドにまとめています。
転居届と同じタイミングで、新居の電気・ガスの開通も済ませておくと、引越し当日から不自由なく暮らし始められます。引越し総合ナビでは、新居の電気・ガスの開通手配のご相談を電話で受け付けています(水道・インターネットの手続きはご案内のみ)。旧居の電気・ガスの停止は、契約中の各事業者へ引越し前に直接ご連絡ください。
新居の電気・ガスの開通受付
引越しの準備に合わせて、新居の電気・ガスの開通手配についてご相談いただけます(水道・インターネットはご案内のみ)。担当者より折り返しお電話にてご連絡いたします。
本フォームの対象範囲は、新居の電気・ガスの開通取次と、水道・インターネットの開始手続きのご案内です。旧居の停止・解約手続きは現在ご契約中の各事業者へ直接ご連絡ください。補助金の申請代行・申請相談は承っておりません。
- 1 ご相談内容
- 2 引越し情報
- 3 ご連絡先
本ガイドの根拠と最終確認
本ガイドは日本郵便の公式情報をもとに編集しています。各URLは記載の日付時点で内容を確認しました。運用や受付方法は変更されることがあるため、申込の前に公式ページで最新の案内をご確認ください。
- 日本郵便「転居・転送サービス」(2026-07-14確認)— 転送期間1年・登録まで3〜7営業日・申込方法・本人確認書類
- 日本郵便「転居届で転送されない郵便物等はありますか?」(2026-07-14確認)— 「転送不要」表示の郵便物の扱い
- 日本郵便「転居届の書き方について」(2026-07-14確認)— 転居届の用紙・記入項目